各国の子育て事情

 子育ての根本的なものは、前述した平井氏の著書にあるような「無条件の愛(受容)」から基づくものに変わりはないですが、やはり気候や文化によって、育て方は様々な知恵があるようです。インターネットで日本から海外へ移住している人たちのサークルやネットワークがあり、いろんな国の面白い子育て事情がありましたので、ご紹介します。これがその国の子育て全般に当てはまるものではなく、あくまでこのような傾向があるとご理解の上、見てみてください。

アメリカ

個人の自由を尊重する国アメリカ。それは子育てにも反映されています。おむつをいつはずすか、断乳をいつするか、いつから幼稚園に入れるかなど、その子どもひとりひとりの肉体的な成長および精神的な成長にもとづいて親が決めます。そのため、3才になってもおむつをしていたり、おしゃぶりをしていたり、5才になってもバギーに堂々とすわっている子どもも見られます。また、育児用品はサークルでも多く取り扱っているとおり、便利で工夫されたものが多数あります。自動的にちょうど眠りをさそうゆりかご、目盛りの付いたビニール袋の使い捨て哺乳瓶、できあいのミルク、離乳食は瓶詰めのベビーフードのみ、など父親も子育て参加しやすい環境が育児製品によって促されているように思われます。
12才までは、まだ何か起きたとき正しい判断ができないということから、家に1人で留守番をすることを禁じています。しかしおかしなことに13才になったとたん、今度はベビーシッターをする側に立てるのです。日本では5才でも1人でお買い物というような光景も見られますが、アメリカでは考えられないことです。治安の違いもあるのかも知れませんね。
教育制度は、全国共通ではなく、州や学区によって異なります。例えば、アメリカ東部・デラウェア州デルマー学区では、幼稚園年長1年、小学校5年、中学校3年、高校4年の1-5-3-4制で、高校修了までが義務教育になっています。義務教育では不登校は許されず、心の病があればカウンセラーがつきます。

カナダ

アメリカ北部に位置するカナダでは、寒くて長い冬の寒さ対策や室内での子どもの過ごし方についての工夫がされています。例えばベビーカーは、深い雪の中でも大丈夫なように囲いのついたそりを使います。また、近くの図書館やコミュニティーセンター、市のミュージアムや美術館では、親子や子どもたちのためのプログラムが多数企画されます。図画工作、映画、化学の実験、ダンス、体操などです。
イギリスの影響を受けているカナダでは福祉が充実しています。特に子どもの育成においてはさまざまな支援があります。習い事にしても行政がほとんど費用を負担しているので、とてもお手ごろなレッスン代で参加できます。入会金などなく、だいたい3ヶ月単位ですので、たくさんのものにチャレンジできます。子育て支援もニーズにあったものを多くの選択肢から選べます。
教育制度は、アメリカ同様に権限は各州に任されています。多くは、初等教育8年間、高校のみの中等教育4~5年間ですが(義務教育は6~16歳まで)、日本と同様に6・3・3制を敷いているところもあり、各州が地域性、歴史、文化を反映した教育制度をとっています。

ドイツ

家の中でも靴をはく生活のドイツでは、靴は服の一部のようで、歩き始めたらもう革靴を与えます。日本では小さなやわらかい赤ちゃんの足にはやわらかな靴と思われがちですが、ドイツでは歩き始めが肝心と、すぐ大きくなってしまうにもかかわらず、質の良い靴を選んで履かせています。
女の子だからおしとやかに、男の子だからたくましくと、男女の違いを強調した教育はドイツでは見られません。むしろ徹底した男女平等をとなえた教育理念をもった学校がほとんどです。そのため、男の子でも明るい色の洋服を着ていたり、おままごとでお茶をママにサーブすることも自然とこなすので、家庭での様子もそうなのでしょう。
家庭では、父親の帰宅も早く、子どものテレビ番組も7時ごろが最後で、小学生くらいでも7時とか遅くとも8時までには就寝するのが当たり前のようです。日本でも早寝早起きといわれるように、本来子どもは早く寝たほうがいいのですが、最近はパパの帰宅に合わせて大変遅くなっているところが多いようです。ドイツは、仕事よりも人間の本質を優先する国民性が育っていることがよくわかります。

スウェーデン

子どもは両親二人で平等に育てることをスウェーデン人はモットーにしています。そのため、父親も育児休暇を堂々ととり、お互いに半年づつ交代で子どもを見ている家庭もあります。ほとんどの家庭が共働きのため、平等という精神が育ちやすい環境があるのでしょう。
冬は長く、暗いのが特徴です。午後2時頃から夕方となり、日の出は9時頃なので、雪深くなるとベビーカーはチューブのタイヤつきのものを使用します。日照時間が減るのでビタミンDは欠かせないそうです。外は平均マイナス8度。それでも子どもたちは外に出て元気よく遊びます。スキーにいくような姿で、ボアのついたブーツもはきます。
教育制度は、初等教育9年(義務教育)、高校3年(コースによっては2年または4年)、大学(学士号取得は通常3年)などとなっています。

韓国

韓国ではいたるところに漢方薬を売る薬局がみられ、漢方の医院が内科、小児科の看板を立てているところが随所にあります。小さな子どもでも漢方薬を煎じて黒砂糖などと混ぜて飲ませます。漢方薬は補身(ボシン)といって、からだの調子を整えるために補う薬と解釈されています。
母親たちの教育熱は相当なようです。子どもたちは遊ぶというよりは、おけいこごとにいって時間を費やしているようです。特に英語熱は強く、さらに就学前に文字が書けるようにします。幼稚園でも遊びよりは勉強を念頭に入れたプログラムの方が多いとのことです。教育制度は、日本と同じ6-3-3制で、日本の小学校にあたる初等学校と中学校が義務教育です。学年は毎年3月1日に始まり、翌年の2月末日に終わります。韓国は日本以上の学歴社会で、受験競争が激しく、進学を希望するほとんどの高校生は、学校のほかに塾などに通って課外学習をしています。

中国

幼児がパンツをおろさずにいつでも用を足せるように、中国では股割れズボンというものが開発されています。股割れ下着もあります。ちょうどお股のところが切れていて、おしりまで丸出しです。
教育制度は、小学校(6年)、初級中学校(3年)、高級中学校(3年)で、日本と同じように初級中学までの9年間が義務教育です。大学(中国語では「高校」という)への進学時には、全国大学統一試験が行われます。学歴重視社会なので、受験競争は非常に厳しいものだそうです。

台湾

日本では「うちの子は~」という表現をよく使いますが、台湾の子どもたちのほとんどは「みんなの子」、つまり彼らは大家族に囲まれながら育ちます。たとえば、1つのマンションの中に親戚のほとんどが住んでいるというようなところもあり、子どもたちは常に多くの人たちの手によって育てられます。母親が仕事に出やすいのはそのように周りの子育てサポートがあるからでしょう。

インド

インドは、現代社会の不安から作られた価値観にとらわれず、とにかく私たちの発想から変えないと理解できないことが多いようです。もっと人間本来根本的な思想が息づいているからでしょうか。例えば、ほとんどの子どもがおむつをつけていないようです。外出もおむつを着けないことが多く、つけているとしてもぼろ布や大き目のタオルをおむつ代わりにしています。外出するときはこの大き目のタオルを一つ持っていけば十分とのことです。
また、生後15日目からもう赤ちゃんのオイルマッサージが始まります。小さいうちから体をさわられることに慣れている赤ちゃん。まずは頭から、そして顔、体と移っていきます。最後はひよこ豆(チックピー)の粉で体中を荒い、そして最後にお湯で流します。仕上げはけむりをまぶしてできあがり。
教育制度は、中央政府と州政府が共同で実施することになっていて、就学年数などは州により少しずつ違います。ただ基本的には、小学校5年制(6~10歳)、中学校が3年(6~8年生)、中等学校2年(9、10年生)、上級中等学校2年(11~12年生)とあり、そのうち義務教育期間は、小学校と中学校の8年間です。

ブラジル

ブラジルと聞けばコーヒーと思い出すほどコーヒーの産地としても有名です。ここでは子どもが怪我をしたときなどその傷口にコーヒーの粉をかけるそうです。おそらく消毒の意味でしょう。また薬草を用いる機会も多く、症状によっては漢方のほうが効くといわれているものもあります。
赤ちゃんのほとんどがおしゃぶりを口にくわえています。また、メイドさんによって甘やかされながら育つことが影響しているのかもしれませんが、かなりの年齢になるまでブラジルの子どもはおしゃぶり(シュペット)を手放しません。もう口の達者な太った男の子が公園で、「俺のものだからな!絶対にさわるな!」と指差した先を見たらなんとそのテーブルの真ん中に大事そうに置かれてたのはシュペットだったと現地で子どもを育てたMさんは語っていました。
水事情のよくない発展途上国ではときどき見られる光景ですが、ブラジルでは水道水を直接飲むことができません。そのため、コーラのような炭酸水は糖分が高く、子どもにはよくないにもかかわらず、家庭によってはコーラを水代わりのようにがぶのみさせるようです。大人が飲む飲料水も、炭酸入りと炭酸なしというのがあり、水にも炭酸という刺激を求めるのは、おそらく小さいときから炭酸水を飲みなれているからかもしれません。
教育制度は7~14歳までの初等教育、15~17歳までの中等教育、大学および大学院の高等教育に分けられ、このうち初等教育8年間が義務教育です。生徒数の割りに学校が不足しているブラジルでは、学校が朝、昼、夜の部の3部制に分かれているところがあります。子どもの場合は朝か昼がほとんどだそうですが、朝の部しかいかない子どもは残りの時間をおけいこごとなどで費やすそうです。

子育てひとつをとっても、制度や民族文化など国のたどった歴史によって違いはあるものですね。

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